トレーナーのための総合情報サイト | THE TRAINER(ザ・トレーナー)

トレーナー人口増加の背景にある、市場動向について考えてみた。

多くの方が活躍しているトレーナー界。

今回はそんなトレーナー界の市場について分析してみたいと思います。

NSCAジャパン会員から見る、日本のトレーナー市場について

NSCA会員数推移(出典:NSCA)

日本のトレーナー人口について調べたところ、主要な資格認定団体の一つであるNSCAジャパンが会員数を公表していました。

NSCAジャパン会員数に関する資料(NSCAジャパンのページにリンクします。)

資料によると、2023年の全登録者数は10,464名(賛助会員除く)とのこと。
男女比は、「男性:女性=83.1%:16.9%」で圧倒的に男性登録者数の方が多いことがわかります。

また、会員数の年度ごとの推移を見てみると、コロナ禍前の2019年は6,664名だったのに対して2023年は前出の通りで約157%も会員数が増加しています。コロナ中にもかかわらず年々コンスタントに登録数が増えているということは、それだけ運動指導の需要が高まってきているのではないかと考えられます。

今回はNSCAの情報をもとにしましたが、他の団体への登録やフリーとして活躍している方々を合わせると、相当な人数の指導者が日々活躍されていると言えるでしょう。

都道府県別でみる、トレーナー分布

NSCAでは、登録者の地域別会員数も公表しています。

これを見ると、南関東(埼玉・千葉・東京・神奈川)で登録されている4,886名を筆頭に、大都市圏での分布が多いことがわかります。

やはり人口が多い分、トレーナーに対する需要が高いということでしょう。

今後のトレーナー需要はどうなるのか?

年々増加するスポーツトレーナー。

その背景にあるものは何なのか?今後の市場動向として考えられる需要について整理してみましょう。

<予想1>高齢社会の加速による、高まる健康需要

総人口に占める高齢者の割合が世界でも最大級といわれる日本。

そんな高齢社会を背景に、健康寿命を如何にしてのばすかをテーマに健康促進需要はますます増えています。特に年齢を重ねるごとにその思考は高くなる傾向にあり、「健康やダイエットのために運動不足を解消したい」と考える方は多くいらっしゃいます。

そのため、今後加速する高齢社会の日本にでは、運動指導を行う専門家の需要は高まると予想されます。

<予想2>パーソナライズされたサービスの需要

個人の趣味嗜好も多様化し、パーソナライズされたサービスの需要は高まっています。

自分に合った時間に、個別に自分だけのメニューで指導を受けられるパーソナルトレーニングもその一つと言えるでしょう。

如何にして、顧客のニーズを捉え、満足度の高いサービスを提供できるかも、今後のトレーナーには必要なスキルといえますね。

<予想3>専門人材の需要

多様化が進む社会の中で、より専門分野に特化した需要も高まってくることが予想されます。

これまで、一般生活者からの需要は健康やダイエットでのカテゴリーが高い傾向にありましたが、今後は怪我のリハビリやよりアスリート思考の高い競技特性に沿ったトレーニングなど、専門的な知識が求められるようになるかもしれません。

関連記事