皆さん、今トレーナー界が変革の時期にあることをご存じですか?
近年、パーソナルトレーニングが原因で健康被害が多発する事象が起きています。これは生活者の不安を仰ぐばかりでなく、トレーナー自身の信頼を揺るがしかねない事態です。
クライアントの健康や体力向上を目的に指導を行うトレーニングにおいて、事故は絶対にあってはいけないこと。
今回は、消費者庁の発表をもとにその実態についてクローズアップしたいと思います。
消費者庁、パーソナルトレーニング中の事故に関する実態調査を実施へ
こちらは約1年前、消費者庁により発表された「パーソナルトレーニングにおける事故多発問題」に関する記事です。
パーソナルトレーニングで事故 消費者事故調が実態調査へ(NHKニュースサイト)
スポーツジムなどで1対1で指導を受けるパーソナルトレーニングによって、筋肉を痛めたり腰の骨を折ったりするなどの事故が報告されているとして、消費者庁の安全調査委員会、いわゆる「消費者事故調」が実態を調査し、再発防止策を検討することを明らかにしました。
1対1でトレーニング指導を行うパーソナルトレーニングにおいて、クライアント側にケガを負わせてしまうという事象が多発しており「消費者事故調査」の実施が行われています。
記事によると2022年2月末までのおよそ5年間で105件の相談が寄せられ、このうち4人に1人が治療に1か月以上かかっていたということです。
事故事例として、
- 30代の女性が、パーソナルトレーナーの指導で前かがみの状態でバーベルを持ち上げる運動を2か月続けた結果、腰の骨を折るけがをした
- きついスクワットをさせられ、内ももの筋肉を痛めて歩行が困難になった
といった重度なものも含まれているようです。
消費者庁では、スポーツジムや専門家に聞き取りを行うなどして実態調査を行い、再発防止策を検討することを明らかにしているようですが、まだ発表はされていないようです。
発表され次第、THE TRAINERでの告知はもちろんのこと、トレーナーの皆さんにとって有益な情報発信を行っていくとともに、時代に求められる知識や経験を蓄積することができる講座を提供して参ります。
求められる、トレーナーの質の向上
消費者庁の見解では、知識が不十分なトレーナーによる指導が事故につながっているケースも考えられるとしており、我々THE TRAINERでも同様の意見を持っています。
トレーナーに求められるものは、器具の使い方や筋トレの仕方といった単純なものではなく、クライアントにとって適正な運動強度の見極めはもちろん、骨格の構造や個々人の癖などを見抜く力、そして何より相手との会話を通じたコミュニケーション能力など多岐にわたります。
多くのトレーナーが正しい施術を提供している一方で、それらの知識や経験がないまま、トレーナー自身の成功体験をもとにクライアントへ運動指導を行うことは、大変危険な行為です。
今後ますます高くなるであろうトレーナー需要に備え、各トレーナーの知識と経験値の蓄積は急務だと感じます。
THE TRAINERでは、今後もトレーナーの皆さんにとって有益な情報発信を行っていくとともに、時代に求められる知識や経験を蓄積することができる講座を提供して参りますので、ご期待ください。